2017年08月19日

書籍/SF関連 日本のSF同人の昔の雰囲気(書籍『大伴昌司エッセンシャル』)

 書籍『大伴昌司<未刊行>作品集 大伴昌司エッセンシャル』(紀田順一郎:著 講談社)の巻末に、<誌上完全復刻>と題して1965年発行の日本のSF系同人誌が再録されていて、主に『海外SF作家名鑑』(134〜144ページ)と『SF読書ガイド』(166〜178ページ)を読んだのだけど、当時の雰囲気を知れるようで、少し、興味深かった。
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2017年08月10日

書籍/漫画関連 <ドローン>という言葉の日本的な語感について(書籍『手塚治虫と戦災孤児』)

 書籍『手塚治虫と戦災孤児』(菅 富士夫:著 中井書店:発行 耕文社:発売)の210〜211ページに、幽霊と戦災孤児が登場する手塚治虫の短編漫画『ドローン城物語』(※漫画全集未収録、1953年の『おもしろブック』新年増刊号掲載)が紹介されていて。

 で、最近では<ドローン>と言えば、<例の空飛ぶ小さいやつ>というのが一般的なイメージではないかと思うのだが、この時代に存在していたとは思えず、一体、なにゆえに<ドローン>なのかと思っていたところ――

「ドローンDROWN城」というタイトルは、日本の幽霊が出現する時の擬音を英語風に表記したと思われる。(211ページより)


 とあって、ああ、なるほど、と。
 (昔、日本の幽麗等が登場するときには、<ひゅ〜、どろどろ>みたいな擬音が付き物だったので、その変形ということらしい)。
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2017年08月06日

(とある)率直な感想(書籍『探偵作家発見100』)

 主に古書に(作品が)登場する日本の探偵作家100人について記した本である書籍『探偵作家発見100』(若狭邦男:著 日本古書通信社)を読んでいると、矢作京一という作家さんの紹介の中で「エレベーター事件」なる探偵小説のさわりが(=最初の部分が)紹介されていて、そのすぐあとに著者自身の感想として、

小説の内容を速読するかぎり、「エレベーター事件」の解決の道筋を読者が理解するのは難しい、と言っておきたい。(133〜134ページ)


 とあって、ちょっと、おもしろかった。
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2017年08月05日

書籍/アニメソング関連 『THE アニメソング ヒットはこうして作られた』

 (木村英俊:著 角川書店)

 日本コロムビアのスタッフとして、1965年の『未来から来た少年 スーパージェッター』以降、数多くのアニメソングの製作に携わってきた木村英俊による、当時の回想本。初版は1999年。以下ネタバレあり。

 同書の186〜187ページ掲載のリストを見ると、1965年から1995年にかけて、計252ものアニメ(・タイトル)が列記されており、非常に多くの作品の製作に関わってきた人であることが分かる(ちなみに、上記のリストは直接、製作に関わったものだけで、あらかじめプロダクション等によって製作済みのものを購入してリリースしたケースは含まれていないとのこと)。

 『ジャングル大帝』や『マジンガーZ』、『アルプスの少女ハイジ』、『宇宙戦艦ヤマト』、『銀河鉄道999』(TV版、映画版第1作、同『さよなら〜』)など、現代でも名前が残っている数多くのアニメの主題歌等に関するエピソードが列記されているので、リアルタイムで携わっていた人の製作目線での話として、非常に参考になるのでは、と。

 また、子門真人や水木一郎、作曲家の菊地俊輔や渡辺宙明など、(当時の)アニメソングに関わった個人に関するエピソードや情報等も、多々、含まれているので、そういった意味でも参考になる。

 2000年代に入る前のアニメソングがどういった感じで作られていたのかを知りたい方などにいいのでは。

 (ちなみに重箱の隅だが、最終ページの著者略歴で、
また、堀江美都子、水木しげる、天童よしみなど、多くの歌手を世に出したことでも有名。

 とあるのは、水木一郎の間違いではないか、と)。
 (※初版本だからで、のちの版では修正済みかも知れない)。
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2017年07月26日

書籍/漫画関連 『少女マンガ漫画1号館』

 (石子 順:著 清山社)

 1977年初版の、少女漫画の紹介本。

 プロローグ、エピローグ以外に5つのパートに分かれており、それぞれ、里中満智子作品、萩尾望都作品、男性漫画家による少女漫画(手塚治虫、永島慎二、石森章太郎(※当時)、横山光輝、ちばてつや、つのだじろう、巴里夫)、さまざまな少女漫画の登場人物たち(※人名事典的な作り)、少女マンガ10選(の表紙)、といった内容になっている。

 少女漫画黎明期から出版当時までの少女漫画の大まかな流れを知る上でも役に立つし、少女漫画の持ち得る魅力や意義(←というと、おおげさになってしまうが……)、往時の(←昔の、みたいな意味)少女漫画の今とは違う内容に触れることもできる一冊。
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2017年07月22日

書籍/漫画 『黄色い本――ジャック・チボーという名の友人――』(全1巻)感想

 (高野文子:著 講談社(アフタヌーンKCデラックス))

 第7回手塚治虫文化賞・マンガ大賞を受賞した、高野文子による短編集。
 表題作でもある70ページ強の中編と、『CLOUDY WEDNESDAY』『マヨネーズ』『二の二の六』の3編を収録。
 以下ネタバレあり。

 高野文子をきちんと読むのは、個人的に初めて。
 表題作については大体の内容は知っていたが、読んでみると、確かに<本読み>の感覚が随所に感じられる一作。
 (※<本読み>とは<本を日常的に読んできた人>を表現するために考えた(/浮かんだ)言葉なので、一般的な言葉では無いかも知れない)。

 北国に住む日本の女子高生の日常を描いた作品で、ただそこに<図書館で借りた『黄色い本』をてくてくと愛読中>という設定が加わることによって、<本読み>ならではの感覚が加味されて、独自の世界というか、ある意味、オリジナルっぽい存在になっている印象。
 (※『黄色い本』とは、ロジェ・マルタン・デュ・ガール作の書籍/小説『チボー家の人々』(の白水社版)のこと。作中にも『チボー家の人々』の文章が、たびたび、登場する)。

 ひとつ、気になったのは、たぶん、この作品、<本読み>の人が読んだら、10人が10人とも同じ感想を言いそうな気が個人的にはして、悪いということでは無いのだけれど、そういう意味でも独特の作品なのかな、という気がした。

 他の3編も読んではいるが、ここでの感想は割愛(こちらも、悪いということでは無くて、あくまで『黄色い本〜』を読むのが本来の目的だったので)。
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2017年07月16日

書籍/実話漫画 『こんな私がマンガ家に!?』(全1巻)簡易感想

 (青沼貴子:著 イースト・プレス)

 TVアニメ『魔法の妖精ペルシャ』の原作である少女漫画『ペルシャが好き!』や、育児漫画『ママはぽよぽよザウルスがお好き』などで知られる漫画家の青沼貴子が、自身のデビュー前後から、第2子の妊娠に伴って休業し、育児漫画への転身の入り口に立つところまでを描いた(えがいた)実話漫画。以下、ネタバレあり。

 作者のその時々の感情や感性に沿って描かれているので、(いい意味で)すらすら読める。
 編集者等を含めた少女漫画稼業の(当時の?)ノリを知るのに、いいかも。

 (※少女漫画という稼業の、という意味で<少女漫画稼業>と表記しています。念のため)。
posted by らぶらどーる at 19:30| 書籍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月28日

書籍/美術関連 スズメバチがモチーフのジュエリー(書籍『もっと知りたい ルネ・ラリック 生涯と作品』)

 書籍『アート・ビギナーズ・コレクション もっと知りたい ルネ・ラリック 生涯と作品』(鈴木 潔:著 株式会社東京美術:発行)の20〜21ページに、花に群がるスズメバチがモチーフの<ハットピン 《スズメバチ》>というジュエリーの写真が掲載されていて、うひゃあ、と。
 ルネ・ラリック( René Lalique )の作品を見るのは(たぶん)初めてだが、ほかにも虫や蛇等をデザインした(今から見ると)変わった形の作品があったりと、なかなか、印象的(色合いも綺麗なものが多い)。
posted by らぶらどーる at 03:37| 書籍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月16日

最近、印象に残ったフレーズ(短編漫画『軒先の鬼』)

 坂田靖子の書籍/漫画短編集『イソップ扁桃腺』(潮出版社)収録の『軒先の鬼』という短編漫画に、ちょっと印象的だったフレーズが。
 以下ネタバレあり。

 平安時代あたりの貧乏貴族の話で、良家の娘を娶ったものの、自分は貧乏なままで肩身が狭く、金策や体面に頭を悩ませている男の家に、更なる不幸が。
 なんと、男の家の屋根に鬼が見える、という人が続出、祈祷を頼む金も無く途方に暮れていると、鬼を去らせてあげるという謎の男が。
 怪しいと止めに入る妻を押し切って、男の言う通り、とある辻に貼ってあったお札をはがした主人公だったが、それはお札によって身動きがとれなくなっていた謎の男(=鬼)を自由にしてしまう結果に。
 そして謎の男(=鬼)に襲われる主人公。

主人公「なんだかわかんないけど俺が悪かった…
     なんで俺のとこにこんな奴が来るんだっ…!!」
謎の男「それは――
    ちょうどあなたが金の欲に気をとられていたから――」
(150〜151ページ)

 というわけで、生活上の事情から普通にイライラしていたら、実はそれによって鬼に付け込まれるスキができてしまっていたという話で、ある意味、当たり前の話ながら、こうやってストーリーとして描かれる(えがかれる)と、<ああ、確かに、この男、ずっと気が落ち着かなくて、妻の止める言葉とかも耳に入っていなかったよな……>と、変に納得してみたり。

 (ちなみに、<鬼に付け込まれる――>のところ、入力ミスで<恩威に付け込まれる――>となってしまい、<それはそれで一面の真理かも――>と)。
 (相手に受けた恩義とか、相手の威光とかによって付け込まれる、とでもいうか)。
posted by らぶらどーる at 08:52| 書籍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

書籍/漫画 『初期傑作集 おばけとネコと』 簡易感想

 (坂田靖子:著 白泉社)

 1975〜78年初出の短編10編を収録。
 どちらかというとコミカルな内容で、坂田靖子らしいコンスタントな出来。
 131〜132ページ(『猫たちの夜』)が、少し、印象的。
posted by らぶらどーる at 08:30| 書籍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする