2007年07月31日

書籍 ミュウの日曜日 感想

 画と文・遠藤あんり 河出書房新社・刊

 第9回「詩とメルヘン」イラストコンクール佳作受賞者による絵本。
 絵は達者であるが、文章がやや弱いかなという気がする。
 雰囲気的には、漫画家のめるへんめーかーさんに近い(魔法使いとかは出てこないけど)。
 優しいタッチの絵で、おさげの少女と猫の、森や野原での様子が描かれている。
 個人的にはもうひとつ、なにか来るものがほしい気がするが、おそらく作者にとっては、こういった世界を描くこと自体がよろこびであるのだろう。
 表紙のイラストを見て気に入ったら、買いなのでは?
posted by らぶらどーる at 21:35| 広島 | 書籍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

日本サッカーが『本気』を出せないのは

 アジアカップ決勝、イラク対サウジアラビア。
 レフェリングにやや疑惑を感じるものはあったが、イラクの選手が100%本気で戦っていたことだけはまちがいない。
 ひるがえって今大会の日本は、本気のはずなのに本気が伝わってこない戦いぶりであった。
 理由は簡単で、すべてが借り物だからである。
 戦術もテクニックも、すべてTVかビデオで見た、どこか日本より強い国からの、日本よりうまい選手からの、借り物にすぎない。
 他の誰かが完成させた物を借りてくるのは、形にするのも簡単で、結果も出しやすい。
 ただ、ひとつ問題がある。
 借り物では、本当の力は出ない。出せない。
 重要度の低い、相手の本気度の低い試合では、それでも勝てる。本気度が高くなればなるほど、借り物で勝つのは難しくなる。
 なぜ借りてくるかといえば、自分らしいサッカーなどしたくないからである。
 TVで見たような、かっこよく見える、みんなからほめられるサッカーをしたいのである。「〜みたい」というのがほめことばで、それを聞きたくてたまらないのである。
 日本代表や代表選手から「〜みたいな」を取ったら、ほとんど何も残らない。
 何も残らないということは、戦いにおける元手がないということである。
 これで勝とうというのは、あまりに、つらい。

 日本サッカーが本気を出せないのは、<不細工な自分>よりも、<〜みたいに見えるカッコイイ自分>の方が好きだからである。
 <本当の自分>を嫌いな奴が、<自分の力>なんて出せるはずがない。
posted by らぶらどーる at 04:34| 広島 | サッカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月30日

意外なつながり

 広島平和記念資料館の地下で新たな展示がはじまっていたので行ってきた(地下は無料)。
 『海外からの支援』というタイトルで、原爆後の復興に寄せられた海外からのさまざまな支援についての展示であった。
 正直、タイトルを知った時は、せっかく映画『夕凪の街 桜の国』が公開されているのだから、もっと映画とリンクさせた展示にすればよいのに、と思っていた。
 しかし、行ってみるとなかなかよかった。
 さまざまな海外の人の善意や市民自身の努力で復興への営みが行われるさまが、なかなか印象的であった。
 と同時に、広島という街の新たな生い立ちが、わずかながら理解できた気がした。
 さて、表題の<意外なつながり>についてであるが……。
 展示内容のなかに、アメリカ、カリフォルニア州の広島県人会からの寄付のことが触れてあった。寄付金は子どものための図書館建設に使われ、広島市児童図書館が開館した、と。
 そこ、小学生のころ、よく行ってたところだ。
 載ってた写真も、まさにそのもの。あそこは原爆がらみの寄付で建てられたところだったのか……。
 町に歴史あり、建物に歴史あり。まだまだ私の知らないことが、この世にはたくさんあるのだろうな。
posted by らぶらどーる at 21:46| 広島 | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月29日

なぜ魅かれるのか

 アガサ・クリスティーに『謎のビッグ・フォア』(創元推理文庫版)という作品がある(ハヤカワ・ミステリ文庫版では『ビッグ4』)。
 <ミステリーの女王>といわれるクリスティーの怪作中の怪作で、世界征服を狙う正体不明の秘密組織と名探偵ポワロの戦いを描いたものである。ありえない設定や展開で、ファンの評価も低い。
 だがこの作品、私にとってはなぜか知らないが、ずっとお気に入りなのであった。
 ただ、自分でもその理由がわからなかった。
 最近、その理由がわかったように思う。
 実はこの作品、クリスティーが離婚して、精神的にボロボロの状態のなかで書かれたものなのであった。
 当時は今ほど女性向けの求人がなく、本を出さなければ食べていけない状況。でも、心は千々に乱れて新作を書けそうもない。それでもなんとか本にしなくては――ということで、以前出した短篇を集めて、むりやり秘密組織という設定をつけくわえて、やっとのことで出版したのがこの作品なのだ。
 私が魅かれたのはたぶん、苦しいなかでも必死にひねり出すというその執念や苦しさが、作品にある種の迫力とか存在感とかを与えて、そこに魅かれたのだろうと思ったのである。
 本編にそれを思わせる描写はまるでないけれど。

 意図してない部分がにじみ出ちゃって、それが逆に魅力になることって、あるよね?
posted by らぶらどーる at 21:11| 広島 | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月28日

同じ時代の2つの話

 今日、広島で放送された特番を見て気づいた。映画『夕凪の街 桜の国』と映画『Always 3丁目の夕日』は、同じ時代の日本の話なのだ。
 そういえば『Always〜』でも、医者の過去話でちらと戦争について触れられていたが、しかし、両者の基本トーンには大きなちがいがある。
 別にそれが欠陥とかいうことではなく、この2本の映画を同時代と意識しつつ両方見ることで、あのころの日本について、より広い視野を持てるのでは、と思ったわけだ。

 ちなみに特番――当然『夕凪の街〜』の特番なわけだが――では、製作者・俳優陣の姿勢が印象に残った。田中麗奈いわく、「やる側の人間性が試される」、と。
 あと思ったのだが、現代女性を演じさせるのであれば、田中麗奈の役は茶髪でもよかったのでは? 特番でコメントしていた田中麗奈は茶髪で、なかなかよく似合っていたので。
posted by らぶらどーる at 22:01| 広島 | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月27日

肝心なこと――日本サッカーの錯覚――

 アジアカップのグループリーグが終わった段階で、<日本はレアル・マドリードの域に達しようとしている>みたいな文が、とあるサッカー誌に載っていた。まさに日本らしい、的外れな意見であった。
 サッカーとは勝負である。勝負の世界は勝たなければ始まらない。
 レアル・マドリードのように<強い>のならば、いうことはない。
 しかし、レアル・マドリード<のように見えるサッカーをする>だけなら、何の価値もない。
 日本は、<見かけが同じかどうか>には神経質なくらいこだわるのに、<強さが同じかどうか>には驚くほどに無頓着だ。<同じように見える>のと、<同じように強い>のは、まったく別のことなのに。
 めざすべきは<同じ見かけ>ではなく、<肩を並べられるほどの強さ>である。そして、体格も歴史も違うのだから、それは決して<同じ見かけ>にはならないはずである。
posted by らぶらどーる at 21:09| 広島 | サッカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

星山博之氏の訃報を知る

 アニメファンにはいまさらという話だろうが、私が知ったのは今日である。アニメ誌を読まなくなると情報が入らなくていけない。
 本日、書店にて『星山博之のアニメシナリオ教室』(雷鳥社・刊)を購入したところ、巻頭に収録された安彦良和氏の文章によって知ったのであった。伊東恒久氏の序文によれば2007年2月7日とのことだから、およそ半年前か。
 私は80年代のサンライズのアニメを多々見ていて、間接的にではあるが、星山氏に非常にお世話になったといえる。氏によって描き出されたキャラクター、ストーリーは、私のどこかに確実に残って生きている。
 謹んでご冥福をお祈りしたい。

 ちなみに肝心の本のほうであるが、具体例をあげつつ−−非常にイメージをつかみやすい−−シナリオにまつわるさまざまなことを的確に語ってくれている。しかも、本人の熱意が溢れている。
 アニメのシナリオライターをめざす人にとって、良書といえよう。
posted by らぶらどーる at 20:49| 広島 | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ドラマ ホタルノヒカリ 第3話 感想

 綾瀬はるかと藤木直人。このふたりの掛け合いが、このドラマの生命線。ボケボケの雨宮と毒舌の部長の会話が何げに楽しい。あと、雨宮の頭ゴンゴンもなかなか良かった。
 今期のドラマでは、このドラマと『花ざかり〜』それに『探偵学園Q』を見ているのだが、一番安心して、しかも全編くまなく見ているのがこれである。
 絶賛の大傑作というわけではないが、楽しく見れるというのは、とても良いことなのではないだろうか。
posted by らぶらどーる at 02:03| 広島 | TV | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月26日

『赤毛のアン』シリーズのおすすめ本

 一応、新潮文庫版で全10巻読んでいるので、その中からおすすめなど。
 ちなみに有名な『赤毛のアン』はシリーズの1巻目で、ほかに9冊ある。ただ、短篇集が2冊含まれていて、そのなかにはアンがまったく登場しない話も含まれているので、全10巻という呼び方には異論もある。
 さて、おすすめ本だが、3冊あげたいと思う。

1:『赤毛のアン』
 これははずせない。第1作ということもあり、アンのコアな魅力が満載である。
 想像力豊かで、繊細で、ときに激情家なアンの魔法にかかりたい方はぜひどうぞ。

2:『アンの愛情』
 シリーズ第3作は、<赤毛のアンのキャンパス・ライフ>。
 アンも大学生になり、女友達と下宿しながら、青春を謳歌することとなる。
 第1作のアンの魅力は原液のそれなので、濃すぎて引いてしまう人もいると思う。
 この本ではアンも大人になり、よりマイルドに、濃くない人にも受け入れられやすくなっている。
 個人的に印象に残るのはルビーの話と黙示録。
 入りやすく、楽しみやすい1冊だと思う。

3:『アンの娘リラ』
 シリーズ最終巻。
 アンはまだ生きているが、末娘のリラが主人公になっている。そのため、<赤毛のアンのシリーズ>に入れるべきでないという意見も一部にある。
 それはおいといて。
 シリーズで唯一、戦争がもろに入ってくる話であり――第一次世界大戦――リラの兄たちや幼馴染も次々と戦場へ旅立っていく。
 リラたちの住む土地は戦場になることはないが、それでも、さまざまな悲しみや出来事が、彼女たちを襲う。
 もちろん、明るい場面もいくらもあるのだが――。
 戦争について知りたい人が読んでみるのも、いいと思う。
posted by らぶらどーる at 01:38| 広島 | 書籍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ファンのやめどき

 あるチームなり、選手なりを応援していて、気持ちが冷めることがある。
 冷めるというか、遠くなるというか。
 どの時点でファンをやめるのがタイミングかということだが――
 ひとつの非常にわかりやすい基準として、そのチームの勝利をあまり喜べなくなったら――勝っても、ふーん、としか思えなくなったら――もう心はすっかり離れてしまっているから、過去の思い出は思い出として取っておいて、別れる時なのではないかと思う。
 あるいは、負けても大してなんとも思わなくなった、とかね。
 というようなことを、オシム・ジャパンのサウジアラビア戦のあと、考えてみたり、みなかったり。
posted by らぶらどーる at 01:10| 広島 | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする